変数「小数ちゃん、整数ちゃんの間で心揺れ動く文字列くん」
変数「小数ちゃん、整数ちゃんの間
で心揺れ動く文字列くん」についてお話し
しますね。
MT4のMetaEditorでEAを作成するとき、
小数、整数、文字列を入れる変数をよく
用います。
変数は、「数字や文字を入れる箱」のような
ものだと考えて下さい。
今回は、この変数を使ったプログラミング
を学んでいきましょうね。
ねえねえ、いつものように変顔して。
にゃんこ「ん？何のことニャ？」
いつも寝てるときにやってくれてるじゃん^^
【今日の目次】
(1) 小数ちゃん、整数ちゃんの間で心揺れ動く文字列くん
(2) 告白プログラム作成
(3) 告白プログラム実行
(1) 小数ちゃん、整数ちゃんの間で心揺れ動く文字列くん
文字列くんは悩んでいました。
文字列「そろそろ待ち合わせの時間だ。
2人とも大事な幼馴染だ。傷付けたくない。
でも選ばないといけないんだ・・・。」
事の始まりは昨日の出来事でした。
いつものように3人で遊んでいると、
文字列くんから少し離れた場所で何やら
小数ちゃんと整数ちゃんがこそこそ話し
合っています。
何だろう？と文字列くんが側に寄ると・・・
小数、整数「ねえ、私たちのどっちが好きなの？」
文字列「え、なに！？突然そんなこと言われても・・・」
小数「もう、はっきりしないわね。じゃあ、
明日いつもの場所に来てから教えてね。」
整数「待ってるからね～。」
そう言い残し小数ちゃんと整数ちゃんは
去って行きました。
突然のことに呆然とする文字列くん。
・・・いや、本当はいつかこんな日が来る
ことが分かっていたのかもしれません。
昔の思い出が文字列くんの頭によぎります。
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たまたま整数ちゃんの部活が長引いたため
小数ちゃんと2人になったときの出来事です。
小数「ちょっと、もう少し部屋は綺麗にしなさいよ！」
文字列「いいだろ！俺の部屋なんだから！
細かいなあ、そんなに綺麗にしたけりゃ
ここに住んで毎日掃除手伝ってくれよ。」
小数「え・・・文字列と一緒に住む・・・の。」
小数ちゃんの頬が赤く染まります。
文字列「な、なに本気にしてんだよ。冗談だって。」
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小数ちゃんの誕生日を祝うため、整数ちゃんと2人
でめずらしいケーキを買いに行ったときのことです。
文字列「整数、この道でホントに合ってるの？」
整数「うん～。確かあの辺で右にぐるっとして
びゅんと行くとめずらしいケーキ屋さん
があったよ～。」
文字列「なんなんだ、そのアバウトな説明は^^;
ちょっと待ってろ。スマホで地図見よう。」
整数「さすが文字列、頼りになる～。」
文字列「こ、こら。腕組むなって。
地図が見られないだろ。」
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「少し細かいけど世話焼きの小数ちゃん」
「少し抜けているけど大らかな整数ちゃん」
文字列くんは今から2人のうちどちらかを
選ばなければなりません。
文字列「よし、そろそろ行こう！」
文字列くんは決意を固め待ち合わせ場所に
向かいました。
(2) 告白プログラム作成
文字列くんが待ち合わせ場所に着くと
小数ちゃんと整数ちゃんがすでに
待っていました。
文字列「よ、よう。」
小数「おはよ。」
整数「おはよ～。」
無言で見つめあう3人。その沈黙を破った
のは小数ちゃんと整数ちゃんでした。
小数、整数「よろしくおねがいします！」
そう言って、硬く目をつぶり手を差し出す2人に
文字列くんはこう言いました。
・・・はい、では文字列くんの告白を
プログラミングしましょう。
にゃんこ「この茶番は何なんニャ！長いニャ！
もっと分かるように説明するニャ！！」
す・・・すみません^^;
「変数」という「数字や文字を入れる箱」の
種類には、主に以下のようなものがあります。
小数を入れる場合は double
整数を入れる場合は int
文字列を入れる場合は string
これらの種類のことを「データ型」といい、
MT4のMetaEditorでEAを作成するとき
よく使います。
そこで、これらを使うことに慣れるため、
バックテストをしたときに操作履歴へ
データ型を用いた文章が出力されるように
プログラムするのが今回の目的です。
まず、MetaEditorを起動しましょう。
MT4のMetaEditorでEAを作るための初期設定
(4) MetaEditorのEAプログラム画面の表示
で、名前をExperts\Hennsuuとして
EAプログラムのひな型を表示させてください。
前回のおさらいですが、プログラムのルール
として以下2つを覚えておいて下さい。
◆プログラムするときには、半角英数で入力
（全角ではエラーが発生します）
◆文末には;（セミコロン）をつけます。
日本語で言うと。（句点）のようなものです。
ただし、日本語の句点はなくても意味が
通じますが、プログラムのセミコロンは
ないとエラーが発生します。
エラーが発生しないように覚えておきましょう。
それでは、EAプログラムのメイン記述場所
void OnTick()
{
}
の{ }内に実行したいプログラムを
書き込みます。
今回は、
string a;
double b;
a = "俺が好きなのは・・・";
b = 1.1 + 1.1;
Print(a,b);
または
string a;
int c;
a = "俺が好きなのは・・・";
c = 1.1 + 1.1;
Print(a,c);
と入力します。
「少し細かいけど世話焼きの小数ちゃん」
が好きなあなたは前者を
「少し抜けているけど大らかな整数ちゃん」
が好きなあなたは後者を
選んでください。
プログラムするときには、半角英数で入力
（全角ではエラーが発生します）とお伝え
しましたが、" "の中に文字を入れる場合は
例外で全角日本語も入れられます。
PrintのPは大文字ですのでお気を付け
下さいね。
行間は見やすいため項目の種類ごとに
空けていますが、詰めてしまっても
構いません。
見やすくするため=と+の両端に半角スペース
を空けていますが、詰めてしまってもOKです。
string、double、intの右側の半角スペース
は詰めると異なる意味になってしまうので
詰めないで下さい。
//---はコメントで、あってもなくとも
構いませんから、void OnTick()内の
コメントを今回は消しました。
段落の字下げ数に決まりは特にありませんが
左字詰めで入力した一番左にカーソルを合わせ、
Tabキーを1回押して字下げすると綺麗に見えます。
それぞれ内容を解説します。
まずは、「少し細かいけど世話焼きの小数ちゃん」
を選んだ場合の解説からです。
1行目と2行目
string a;
double b;
のうち、aとbはそれぞれ「変数」です。
変数は「数字や文字を入れる箱」のような
ものだと考えて下さい。
ここでは変数をaとbにしていますが、他の文字
例えばabcとdefなどにすることもできます。
string、doubleは、「データ型」という箱の種類
のようなものです。
stringは「文字列」、doubleは「小数点付きの数字」
を箱の中に入れる場合に使います。
3行目と4行目
a = "俺が好きなのは・・・";
b = 1.1 + 1.1;
変数aには文字列、変数bには小数点付きの数字
が入れられます。
変数 イコール 文字列または小数点付きの数字
の順です。
文字列は" "で囲みます。
小数点付きの数字は上記のように計算式でも良いです。
5行目
Print(a,b);
前回使ったPrint関数です。
変数aとbの間に,（カンマ）を打つと、
a,bの中に入っている文字列と小数点付きの数字
が順に並んで出力されます。
上記でaには
俺が好きなのは・・・
を入れました。
上記でbには1.1 + 1.1の計算結果を
入れました。
1.1 + 1.1 = 2.2ですよね？
つまりbには小数の2.2が入っています。
小数ちゃんは少し細かい性格なので、
小数点以下の数字もきっちり入ります。
したがって、表示されるときには、
俺が好きなのは・・・2.2
と表示されます。
俺が好きなのは・・・小数
ということですね（ちょっと苦しい^^;）。
つづいて「少し抜けているけど大らかな整数ちゃん」
を選んだ場合の解説です。
1行目と2行目
string a;
int c;
のうち、aとcはそれぞれ「変数」です。
変数は「数字や文字を入れる箱」のような
ものだと考えて下さい。
ここでは変数をaとcにしていますが、他の文字
例えばabcとdefなどにすることもできます。
string、intは、「データ型」という箱の種類
のようなものです。
stringは「文字列」、intは「整数」
を箱の中に入れる場合に使います。
3行目と4行目
a = "俺が好きなのは・・・";
c = 1.1 + 1.1;
変数aには文字列、変数cには整数
が入れられます。
変数 イコール 文字列または整数
の順です。
文字列は" "で囲みます。
整数は上記のように計算式でも良いです。
5行目
Print(a,c);
前回使ったPrint関数です。
変数aとcの間に,（カンマ）を打つと、
a,cの中に入っている文字列と整数
が順に並んで出力されます。
上記でaには
俺が好きなのは・・・
を入れました。
上記でcには1.1 + 1.1の計算結果を
入れました。
1.1 + 1.1 = 2.2ですよね？
しかし、cには整数しか入りません。
そのため、小数点以下が切り捨てられた
整数が入ります。
四捨五入ではなく、全て切り捨てです
のでお気を付け下さいね。
つまりcには整数の2が入っています。
整数ちゃんは少し抜けていて大雑把な
性格なので、小数点以下の数字は
アバウトなのです。
したがって、表示されるときには、
俺が好きなのは・・・2
と表示されます。
俺が好きなのは・・・整数
ということですね（やっぱり苦しい^^;）。
どちらかの文字列くんの告白を入力し終えたら、
前回と同様にコンパイルします。
MetaEditor上部の「コンパイル」ボタンを
左クリックしましょう。
次に、エラーが発生していないことを下部の
エラータブで確認して下さい。
0 error(s), 0 warning(s)
と表示されていれば、無事コンパイル完了
です。
エラーが出た場合は、全角で入力されたか、
;（セミコロン）を付け忘れたかである
可能性が高いです。
直したら再びコンパイルしましょう。
ただし、今回は整数ちゃんへの告白を
選んだ場合に限り、
0 error(s), 2 warning(s)
と2つの警告が表示されます。
原因は、本来、整数を入れるところに
小数を入れようとしたためです。
今回は2つの警告は無視して構いません。
コンパイルが成功した時点で、今まで
作っていたmq4ファイルもEA稼動に必要な
ex4ファイルも自動保存されますので、
手動で保存する必要はありません
（警告が表示されても自動保存されます）。
ただ、コンパイルしなければ自動保存
されませんので、mq4ファイルでプログラム
を書いていて作業を中断する場合は
ファイル → 名前を付けて保存
から手動で保存しておきましょう。
(3) 告白プログラム実行
作成した告白プログラムをバックテスト
で実行し、動作確認してみます。
MetaEditorを閉じて、MT4を開きましょう。
MT4ツールバーの「Strategy Tester」ボタン
をクリックします。
すると、MT4の下部に「テスター」ウィンドウ
が表示されます。
エキスパートアドバイザーに、作成した「Hennsuu」
というEAが入っていますので、それを選んで
ください。
バックテストをしたときに、操作履歴に
ひたすら告白文が並ぶだけのプログラム
ですので、日付と時間を使用は、時間短縮
のために短い期間で良いです。
ただし、土日は相場が動かないので
土日のみの期間を選択するとエラーが
起きることにご注意くださいね。
それ以外の設定は何でも良いです。
準備ができたら、スタートを左クリックして
バックテストを開始してください。
今回は、売買をするシステムではないので、
レポートタブなどには何も出ません。
レポートタブの横の操作履歴タブを選択して
ください。
メッセージの一番右端のところに
選択した告白プログラムによって
俺が好きなのは・・・2.2
（俺が好きなのは・・・小数 という意味^^;）
または
俺が好きなのは・・・2
（俺が好きなのは・・・整数 という意味^^;）
が表示されていますね。
あなたは
「少し細かいけど世話焼きの小数ちゃん」
「少し抜けているけど大らかな整数ちゃん」
のどちらを選びましたか？
わたしは・・・「にゃんこ」を選びます(*´ω｀*)
にゃんこ「まったくブレないニャ！」
以上で今回のプログラミングは終了です。
変数がなんだか掴めたでしょうか？
今後、頻繁に変数を用いますので、覚えて
おいてくださいね。
P.S.
初見では心配して病院連れて行くレベル(((( ;ﾟдﾟ))))
なお、残念ながら、EA作成に関しては
個別のご質問にはお答えしかねます。
ご存知の通り、有料のサポート付きEA作成教材
では、1ヶ月講座で週1回までのサポートでも
8万円ぐらい掛かるのが相場だったりします^^;
大変心苦しいのですが、あらかじめご理解
のほどよろしくお願い致します。
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