グーグル節税策 わずか2%税率のダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
検索エンジンで有名なグーグル社の
税率をわずか約2%に抑えている節税策
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
をご紹介しますね。
そろそろ税金について気になってきている方が
増えてきましたので、税金ネタをお話しします。
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチは
皆さんご存知の有名企業、グーグルやアップル、
アマゾンなどが行っている有名な節税策ですので、
こんな方法もあるんだなぁ、という一般知識
としてお聴き頂けますと幸いです^^
まず、この節税策の名前の意味は以下に由来します。
◆ ダブルアイリッシュ
→ アイルランドに子会社を2つ作る。
◆ ダッチサンドイッチ
→ オランダを経由する。
また、ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
の全体像を図にすると以下のようになります。
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチは、
最終的にはバミューダ諸島やバージン諸島など
の「無税または極端に低税率の国」である
「タックスヘイブン」に課税されるようにして
納税を回避する方法です。
ここでポイントとなるのが、以下の3点です。
1. なぜアイルランドに子会社をもつのか?
2. なぜアイルランドの子会社は2ついるのか?
3. なぜオランダの子会社を経由するのか?
それでは、この3点について詳しくお話しします。
1. なぜアイルランドに子会社をもつのか?
上図の赤枠部分の解説をします。
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチは、
最終的にはバミューダ諸島やバージン諸島など
の「無税または極端に低税率の国」である
「タックスヘイブン」に課税されるようにして
納税を回避する方法です。
アイルランドの税制をうまく活用すればこれが
できます。
アイルランドの税制では、他の会社に管理
されている営業実態のない会社は、非居住者
となり課税されません。
つまり、課税は実際に管理している実態のある
法人の国で行われるということです。
そこで、アイルランド法人1をタックスヘイブン国
の法人に管理させます。
これにより、アイルランド法人1はアイルランド
では非居住者なので、アイルランド国内での
課税がなくなります。
課税は管理しているタックスヘイブン国法人で
行われますが、そもそもタックスヘイブン国
では無税または極端に低税率ですので、
アイルランド法人1の利益は、どこの国でも
課税されなくなります。
にゃんこ「・・・最初からタックスヘイブン国
法人で事業を行えばよいのでは?」
良い質問だね^^
タックスヘイブン国は、他の国から目を付け
られていて、他国との資金のやりとりが禁止
されてしまうなどの制限を受けることも
あるので、事業には向かないんだよね。
だからアイルランド法人の利益の課税だけ
タックスヘイブン国で行う必要があるんだよね。
2. なぜアイルランドの子会社は2ついるのか?
上図の赤枠部分の解説をします。
アイルランドに子会社をもつ理由は、
「他の会社に管理されている営業実態のない
会社は非居住者となり課税されない」
というアイルランドの税制を活用して、
タックスヘイブン国に課税させることでした。
にゃんこ「・・・あれ?営業実態がないって
ことは、アイルランド法人1では
営業できないんじゃ?」
そうなんだよ。
アイルランド法人1が営業実態のある法人
だと通常通りアイルランドの法人税が課税
されてしまうよね。
だから、アイルランド法人2を作って、
実際の営業活動はここで行う必要が
あるんだよね。
ただ、アイルランド法人2は、営業実態
があるので、アイルランドの法人税が課税
されます。
そこで、アイルランド法人2の利益を全て
ライセンス料として、アイルランド法人1
に支払います。
これで、所得がなくなるので、法人税も
なくなります。
ここまでをまとめると、以下のような
どの法人も課税されない仕組みができます。
◆ アイルランド法人2
→ 所得がないので、法人税もない。
◆ アイルランド法人1
→ アイルランド非居住者のため非課税
◆ タックスへイブン国法人
→ 無税または極端に低税率
3. なぜオランダの子会社を経由するのか?
上図の赤枠部分の解説をします。
にゃんこ「これで、どの法人も課税されない
仕組みができたね!」
・・・じつは、この仕組みにはまだ落とし穴が
あってね^^;
アイルランドでは、ライセンス料の支払いを
する際に、支払い時点で源泉徴収が発生、
つまり税金を差し引いた額しか支払いできない
ことになっているんだよね。
そうなのです。
単純にアイルランド法人2からアイルランド法人1
へライセンス料を支払うだけでは、この時点で
課税されてしまうのです。
そこで、ダッチサンドイッチを活用します。
この、アイルランドの源泉徴収制度は
オランダ法人との取引なら例外として課税
されません。
そのため、アイルランド法人2から
オランダ法人を経由してアイルランド法人1
へライセンス料を支払うことで源泉徴収
を免れます。
まとめ
最後に、まとめです。
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
の全体像を図にすると以下のようになります。
アイルランド法人2が実際に営業を行いますが、
その利益をすべてライセンス料として
アイルランド法人1に支払います。
ここで、アイルランド法人2は無所得となり
税金が発生しません。
このとき、アイルランドの源泉徴収制度を
免れるために、例外として源泉徴収義務の
ないオランダ法人を経由してライセンス料
を支払います。
アイルランド法人1に利益が集まりますが、
営業実態がなく他国の法人に管理されている
ので、アイルランドでは課税されません。
その代わり、管理している法人で課税され
ますが、そこはタックスヘイブン国のため
無税または著しく安い税率ですみます。
以上のダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
という方法により、どの国のどの法人でも
課税されない仕組みが完成します。
また、この仕組みにより、アメリカのタックス
ヘイブン税制をうまくかわせます。
タックスヘイブン税制とは、営業実態のない
子会社がタックスヘイブン国で得た利益に
対して本国の親会社で課税される制度です。
この税制のため、単純にタックスヘイブン国
法人に利益を集めるだけでは課税を免れられ
ません。
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
ではアイルランド法人1は営業実態がありません。
しかし、アイルランド法人2を支店という形
にすることで、2法人合わせて営業実態がある
と判断され、タックスヘイブン税制を免れます。
非常に鮮やかな仕組みですね。
ずるいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが(汗)
ただ、これを活用している有名アメリカ企業は
税負担を抑えることで大きく成長して、より良い
サービスが提供できるという側面もあるかと
考えます。
以上、
グーグルやアップル、アマゾンなどの節税策
ダブルアイリッシュ、ダッチサンドイッチ
のご紹介でした。
ご参考になりましたら幸いです^^
P.S.
ダブルブラック、ブラウンサンドイッチ
も宜しければ (*´ω`)っ
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